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WAMMCO工場訪問 レポート

2011年11月 2日 (水)


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WAMMCOは西オーストラリア産仔羊・マトン・山羊の飼育・枝肉加工・豪州内外での販売及びマーケティングを一貫して行っている企業のブランドで、アルカンは2002年より仔羊商品の取扱いをしています。
Western Australian Meat Marketing Cooperative Ltd. という長い社名の頭文字をとって自社ブランド名にしています。アルカンではワムコと呼んでいます。

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1972年に創業したWAMMCOは、西オーストラリア州の州都パースから車で3時間半(約350km)南東に位置するカタニングにカッティング工場を持ち、パースにマーケティング兼販売会社を置いています。創業当時より同じ場所に工場があり、そのカタニングの工場を中心に半径約160km圏内に点在する約4,000軒の契約農家によって毎年100万頭の羊が飼育されています。

契約農家のワンショット
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カタニングが属す西オーストラリア州は年間約12℃~24℃で南半球ながら夏は日差しが強く乾燥する地中海性気候の土地です。19世紀半ばより英国人が入植した頃から羊や牛の農場経営が始まりました。

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カタニングの近郊に位置するワギン(WAGIN)では毎年3月に仔羊の品評会が開催されます。品評会は伝統があるとのことで、写真のような銅像が記念碑として建っていました。

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カッティング工場の事務所です。

工場は羊や山羊の飼育に合わせ、毎年9月中旬から4月上旬まで月曜日から金曜日の稼動で、従業員数は約300名。1年を通して稼動する工場ではないので、半年間だけの期間労働者が必要となっており、その労働力は主に近隣のシンガポールなどASEAN諸国在住の華僑が8割、オーストラリア周辺の島にいる豪州人が2割の構成になっています。

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工場内に立ち入る全ての訪問者は、この受付で訪問当日までの3日以内の発熱有無、手指の切傷の有無、病原菌の感染履歴(1年以内)等の質問用紙に所属会社名、氏名、記入日を書き署名して、入館手続きを行います。

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工場内は帽子・マスク・工場内の騒音対策の為の耳栓・白衣・長靴を装備します。写真は工場入口で長靴を高圧水で洗浄している場面です。

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黒い顔が特徴の羊はサフォーク種です。肉質・風味などに優れており、生後12ヶ月以内のものが仔羊として分類されます。アルカンが、販売する仔羊はこの品種も含め品質特性の優れた複数種があります。

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訪問当日は、北米地域に出荷される比較的大きな仔羊を加工する日でした。羊の耳にタグが付けられています。写真はカッティング工程に入る前の検品時にタグの記録を1頭ずつ記録しているところです。

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いくつかの工程を経て枝肉に加工された後、枝肉はバンドソー(電気式のこぎり)や大型のカッティングマシンで部分肉に成形されます。画像はバンドソーの作業風景。

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カッティングされた部分肉が、各パーツを担当する作業員の前を流れていきます。担当者は自分のパーツを取り、細かなカッティング作業を行い次の工程に送ります。

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こちらはフレンチラック(背肉にあばら骨が付いている状態をラックといいますが、そのラックのあばら骨部分の周りの薄い肉を除去したものをフレンチラックといいます)を自動的に加工できる機械です。フレンチラックの加工は熟練した作業員が手作業で行うため、付加価値の高い商品になりますが、写真のように加工された商品は欧米のスーパー向け商品になります。

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予めカッティングされたラックをセットします。

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手前が機械作業のフレンチラック、右端が手作業でカッティングしたフレンチラックです。アルカン向けのフレンチラックはプロ仕様の為、完成度の高い手作業のフレンチラックが発送されます。

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シュリンクパック包装機です。右方向からシュリンクパック(高温で縮む特殊包材)に入れられた各部位が入り、左からシュリンクされた商品が出てきます。仔羊の背骨などがカッティングで鋭角になると包材にピンホールを発生させるので、鋭い骨は予め削り、食品用緩衝材で包んでからパッキングされます。この先のラインでは金属探知機を通します。

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梱包ライン
商品毎に梱包され重量を測り、トレーサビリティを表示するバーコード入りの商品タグが貼付され、商品は冷蔵ストレージに入ります。

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顧客別に荷物が振り分けられ、出庫を待つ間冷蔵庫で保管されます。
屠殺~梱包までの工場ラインは全工程で摂氏8℃以下に温度管理が施され、冷蔵ストレージは摂氏5℃で温度管理されています。
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仔羊解体後、不要な部位を最終処理する工場です。
このラインでは、全ての不要部位を粉砕し高温加熱乾燥を行い粒状の製品にし、農業や園芸肥料などに利用されています。このカタニングの工場はHACCPや環境ISOを取得しており工場からの排出物を極力出さない環境配慮を実施していました。

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羊毛は洗浄・乾燥させ、商品として主に中国などに輸出されます。かつては、日本にも輸出していた時期があるそうです。
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この工場では1日約3,900頭の仔羊を加工処理し、加工生産後2日以内に各国の顧客に出荷しています。

仔羊肉がおいしく賞味されるには、この工場で加工された後、相応期間の熟成が必要です。

WAMMCOは、どのような仔羊が市場で求められているかについて40年に亘って研究し続けています。
自社で蓄積した研究成果を契約農家での羊飼育に還元し、仔羊肉の品質低下が起きないように商品製造を行っています。
是非、一度ご賞味下さい。きっと病みつきになられることでしょう。


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