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モンディアル審査員紹介② 「アステリスク」和泉光一シェフ

2013年12月20日 (金)


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モンディアルで審査員を務められる「パティスリー アステリスク」の和泉光一シェフに
大会についてお話をお伺いしました。

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ガゼットアルカン(以下GA):まずは、お忙しい中でモンディアルの審査員を引き受けられた

理由をお話し頂けますか。

和泉シェフ:モンディアルは内海会をはじめ製菓業界が関わっているコンクールですし、
業界のひとりとして、そろそろ次世代を育てる立場になってきました。

僕自身もコンクールに出てきたので大きなコンクールに興味がありますし、
自分自身の刺激や勉強になるので引き受けました。

GA:次世代の育成も見つめているのですね。

和泉シェフ:製菓コンクールは職人を成長させる、とても有意義なイベントです。
日本人として世界で戦うプライドと経験は必ず、後で生きてくるものです。
だから後輩たちにも同じ思いや経験をしてもらいたいんです。

今、ようやく日本はフランスと肩を並べられるレベルになってきました。
だからこそ、自分が賞をとって終わり…ではなく、OBが参加することで
コンクールの質も上げ、業界を活性化させるという流れを確立したいと思っています。

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GA:4日間にわたる長い審査ですが、注目して見るポイントはありますか?

和泉シェフ:お菓子の先進国と言われる国のレベルは体感してきたいです。
審査員として選手の技術を正しく判断するには、自分がその技術を理解していないとならない。
自分のレベルを確認する場でもありますし、新しい発見があれば自分の勉強にもなります。

ピエスモンテは日本がずば抜けていますね。近年、勝てるようになってきたからこそ、
ヨーロッパ人の感性も注目して、今後に活かしたいです。

味覚についても日本は追いついてきています。
でもヨーロッパ人のキワキワのセンスはすごいですよ。
「あ、そこついてくるかー」「参ったな!」と思わせるような。そういうところも見たいですね。

公平なジャッジの為に、僕の体調も万全でないといけないです。

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GA:審査員として緊張する場面もあるのですか?

和泉シェフ:緊張しますよ。
順位によって選手達の未来が変わってしまうこともあるので、手抜きなく、
一生懸命やろうと思っています。

僕は常に公平なジャッジを心がけています。この国だから…という先入観なしに
公平な舌をもって正しく点数にします。そして各国の審査員たちに流されるようなことなく、
自分の意見をちゃんと伝えます。

選手も戦っているし、審査員も戦っているんですよ。

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GA:では選手経験者としてコンクールで得たものを教えて下さい。

和泉シェフ:僕は4回世界大会に出ましたが、それぞれで感じたことや得たものが
全然違うんです。

初めは賞を取ることで、パティシエとしての経歴や、国内での反応を考えました。
欲望もあったし、職人として「とがった」部分でもあったと思います。

でも一度賞を取ると、世界から「イズミ」と認識され注目されるようになる。
作品への関心も強くなり、こちらも負けられないという風格が生まれただけでなく、
心が豊かになったのを感じました。

最後の世界大会では、自分の優勝よりも「チームの優勝」と考えていたし、
協力してくれる店の従業員へ感謝の気持ちを持つようになりました。

コンクールは、本当に人間を成長させてくれるんです。

究極の所に立たされて、プレッシャーをかけられて、追い込まれた自分が、
結果を出していく。ものすごい喜びと不安が入り混じった感覚は10年分の経験を
1~2日に凝縮させたようです。

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そして、コンクールは終わってからが大事なんです。お店に来た人が美味しくないと
感じたり、人間性が良くないとなると、コンクールで優勝しても意味がなくなってしまう。

だから、そんな成長させてくれる経験を後輩たちに感じてほしいし、
いつか彼らが次世代を育て、続いていく流れを確立させたいんです。

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GA:それでは、日本人の特徴や強みは何でしょうか?

和泉シェフ:正確な時間配分と正確な動き、チームワークが特徴です。
計画通りに正確に仕事ができるのですが、その分アドリブが弱めかな。

また、作業の姿は静かで厳か、「わびさび」があるのも特徴です。フランス人は
作業の時から表現するんですが、日本人は隠して作業をし、最後に魅せる
パターンが多いです。

そして作業が細かい!会場が広いので時として、その細かさが見えない
こともあるんですが、世界一きれいで真面目な仕事をすると思います。

長短ありますが、僕たちは日本人らしさを持って戦う。
細かさや「わびさび」をどう評価するかは、その時の審査員次第なのであとは運です。

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GA:最後に選手へのメッセージをお願いします。

和泉シェフ:作品を考えたり、練習をしたり、今が一番しんどい時だと思います。
でも世界大会に行った人で楽をした人は一人もいないし、振り返れば絶対に
良い経験になるし、自分をレベルアップさせてくれます。

後で後悔のないようにして欲しいし、僕たちも彼らの力を引き出してあげたいと思っています。

プレッシャーもあるだろうけど、自分との闘いだと気付いた時に、強くなるんですよ。
周りを気にしているうちはまだまだですね(笑)

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とても思いのこもったお話を有難うございました。

和泉光一シェフ
アステリスクのHPはこちら


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