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【インタビュー】アクサ・ミレジム「カンパニー・メドケーヌ」ジェローム・ピレ氏

2012年12月19日 (水)


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本日は、ポイヤックの2級格付けで有名なシャトー・ピション・ロングヴィル・バロンを所有するアクサ・ミレジムグループで販売を担当するネゴシアン『カンパニー・メドケーヌ(以下:CM)』よりエリア・マネージャーのジェローム・ピレさんをお迎えしてのインタビューをお送りいたします。

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ガゼットアルカン(以下GA):まず始めにピレさんの今までの経歴について簡単にお話し頂けますか?

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ピレ氏:CMに入社する前は5年間、ロワール地方のカーヴ・ド・ロワールという会社で輸出担当のマネージャーとして働いていました。主に、ミュスカデ、アンジュー、サンセールといったワインを扱っていました。私の奥さんが仕事の関係でボルドーに移り住む事になり、すでに12年になります。

GA:どうしてワインビジネスの世界に入ることを決めたのですか?

ピレ氏:ビジネススクールでマーケティングとマネージメント、英語とドイツ語も専攻していたので、その方面の仕事を探していた時にコニャックのマーテル社がマーケティング担当を公募していたので入社しました。

その後、徴兵で軍隊に入隊してロワール地方に派遣され、除隊後そのまま同地でワインビジネスの仕事に就きました。

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GA:ところで、CMの親会社であるアクサ・ミレジムは世界でも最大級の保険会社の一つアクサ・グループの一員ですが、何故、保険会社がワインビジネスを始めたのですか?

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        ジャン=ミッシェル・カーズ氏

ピレ氏:始めはとても個人的な理由からです。創始者である、クロード・べべアール氏がフランスのボルドー出身であり、ワインをとても好きだった事から、1980年代中頃にボルドー高級ワインに投資を始めました。しかし、この投資ビジネスは保険の仕事とは全く異なる事から、信頼できる友人である、ジャン=ミッシェル・カーズ氏に委ねました。そしてポイヤックのシャトー・ピション・ロングヴィル・バロン、マルゴ-のシャトー・カントナック・ブラウン等々の名門シャトーの買収を始めた訳です。

GA:カーズ氏とべべアール氏は、どんな知り合いだったのですか?

ピレ氏:同じ学校に通っていた学友だったそうですよ!今は2人とも引退しましたが、とにかくとても近しい存在だったわけです。

GA:なるほど。

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左  :シャトー・ピション・ロングヴィル・バロン
中左:シャトー・ピブラン
中右:シャトー・プティ・ヴィラージュ
右  :シャトー・スデュイロー



GA:ところで最初に買ったシャトーは?

ピレ氏:最初は、ご存知シャトー・ピション・ロングヴィル・バロンとシャトー・ピブランの2つのシャトーを1987年に購入しました。次に1987年、ポムロールのシャトー・プティ・ヴィラージュ、1991年にソーテルヌのシャトー・スデュイローですね…

GA:マルゴーのカントナック・ブラウンは売却されましたよね?

ピレ氏:ええ、1988年に買収して2005年に売却しました。

GA:この期間にあなた方は、多大な投資をして、このワインの評価及び評判を大きく上げて、高く売却されたわけですね!

ピレ氏:全く、その通りです!

GA:今後、また新たなワイナリーを買収する計画はありますか?

ピレ氏:いついかなる時もその機会を探しています。しかし、優先順位は今現在所有しているシャトー並びにワイナリーのクオリティーや評判を上げるための投資にあります。そして、もし次にワイナリーを購入する際の、一番の優先事項は、投資に値するテロワールかどうかという事です。

GA:わかりました。

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GA:ところで、あなたの会社【カンパニー・メドケーヌ】と【アクサ・ミレジム】との関係についてお話し頂けますか?

ピレ氏:とてもシンプルです。CMは、アクサ・ミレジム社の100%子会社で、アクサ・ミレジムのジェネラル・ディレクターのクリスチャン・シーリー氏はCM社の代表取締役社長でもあります。彼はとても強いビジネスコネクションを持っていて、CMはネゴシアンとしての機能と、各所有ワインを世界中にプロモーションをするセクションでもあります。

またCMはボルドー左岸のワインのセールスのスペシャリストでもあり、大きな影響力を持っています。それ故に、CMのジェネラル・ディレクターであるジョルジュ・オーサルテール氏はCIVB(ボルドー委員会)の会長に就任しています。

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GA:話題を2011年のヴィンテージに変えましょう。この年はどんな年でしたか?アルカンもこの年のボルドーワインをプリムールで購入しているので、とても興味があるのですが・・・

ピレ氏:2011年は、正直にとても良い年だと思いますが、たまたま2009年、2010年とグレートヴィンテージが続いたため、さまざまな憶測が流れています。

個人的には、2008年と収穫がとても似通った年だと思います。夏の天候はあまり良くありませんでしたが、夏の終わりから回復して、収穫を迎える事が出来ました。

上記の2ヴィンテージに比べれば、パーフェクトではありませんが、よりタンニンとよいバランスを兼ね備えたクラシックな年だと思います。何といっても価格が上記の年より30%ほど下がっている事が魅力です!

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GA:2009年、2010年の最高値や中国での一部のボルドーのグランヴァンへの熱狂等、ボルドーワインバブルとも思えるような近年の状況ですが、あなたにとって今後のボルドーワインの方向はどのような方向に向かっていくと思われますか?

ピレ氏:その通り、中国の近年の状況は我々のビジネスに大きな影響をもたらしています。10年前には中国にこういったワイン需要はありませんでした。ともかく、この2ヴィンテージの後、中国ではこのような熱狂はおさまり、少し冷静さを取り戻したように思います。ともかく今、中国には大量のグランヴァンの在庫があり、このストックを消費するには、時間がかかると思われます。

GA:これらのヴィンテージは、今後市場に出回りにくくなるのでしょうか?

ピレ氏:そんな事は無いと思います。実際、いくつかのグランヴァン以外の2010年のワイン価格はとてもリーズナブルです。今後はこういったシャトーが見直され市場で評判をとると信じています!たとえばシャトー・ピブランの様な(笑)!ムートン・ロートシルトとポンテ・カネに挟まれたこのワイナリーの価値をもっと日本のワイン消費者に知ってほしいです!!

また、ピション・ロングヴィル・バロンは、今では一級シャトーととクオリティーでは引けをとりません!しかし価格はとても、お安くなっています!

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GA:アルカンでは、引き続きコストパーフオーマンスの高いボルドーワインを探しています。実際、CM社から購入しているシャトー・マルテのLes Hauts de MartetとRéserve de Famille 、 また、アクサ・ミレジム所有のシャトー・スデュイローのセカンドであるCastelnaut de Suduirauの3種類が2012年のバリュー・ボルドーに選ばれています!これからもそのようなワインをご紹介ください!

ピレ氏:もちろん !! 

GA:本日はどうも有難うございました。


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